うまみスポット〜都内編 渋谷「出汁林」〜

このコラムをお読みの方々にとって「うまみ」については朝飯前だと思いますが、今回はReproキッチンスタッフが、外で体験できるうまみスポットをご紹介します。

2013年に「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録され、10年以上が経過しました。「うまみ」は「umami」として今や外国にも知れ渡り、国内にも出汁にこだわった飲食店が多く出店し、日々賑わいをみせています。
さて、行列のできる出汁のお店、と聞くとどこを思い浮かべますか?2025年のいま話題となっているのが、2023年11月に東急プラザ渋谷6Fにオープンした、だし専門店「出汁林(だしはやし)」です。開店前から大勢の人が入口で待機しているほどの人気ですが、たまたま訪問する機会に恵まれました。

お昼は鹿児島県産の本枯節と卵が食べ放題のランチ、夜は鮮魚や鴨しゃぶなども加わってちょっとおしゃれな和食居酒屋のような雰囲気を醸し出していますが、今回の筆者の気軽に夜だけど定食だけ…という形でもじゅうぶん楽しめます。


こちらのお店、4つのこだわりがあるそう。まずはお米。「八代目儀兵衛」というのは、京都で代々続く老舗米店で、先代から受け継がれたお米を選び抜く才覚を元にして毎年全国のお米を厳選吟味し、お米ギフトの開発やお米専門の料亭をオープンさせているとのこと。高圧ガスで炊き上げられたこだわりのお米はふっくら粒立ちがよく、甘みを感じました。

そして、鹿児島県産本枯れ節の花かつを。こちらは各テーブルに置いてあるので、好きなだけとっていただくことができます。「出汁醤油と相性がいい」「卵かけごはんも推されている」ということで、いろいろな楽しみ方をしました。

まるでお寿司屋さんでガリをいただくかのように、惜しみなく花かつををいただくことができます。蓋を開けただけでいい香りが漂ってきます。料理にこだわっている読者の方々は各自お気に入りの鰹節があると思います。一度持ち寄り鰹節会なんてものをやってみたいな、なんて考えてしまいました。笑

出汁醤油を数滴垂らしてみました。この組み合わせでおいしくないなんてことは絶対にありえませんね。これだけでお酒のつまみになりそうでした。

TKGも美味しいんです。ただ、うまみのオンパレードで、お米が足りなくなるのが早い…。笑
そしてお米自体もおいしいので、乗せるのも勿体ないなあという気持ちにさせてくれます。

さて、どんな定食を頼んだかというと、まずは「おすすめ」と書かれていた、豚の角煮定食。言わずもがな、角煮はとろっとろで、煮汁がまたごはんに合うんです。

それから銀鮭のいくらおろし定食。鮭もいくらも大根おろしも、ごはんが進むに決まっています。でも安心してください。ごはんもおかわりできますよ。

さらに、メニューを見ると、追加のお品には竜田揚げ、鶏南蛮、梅干し、明太子、いくら…といった、お米の名脇役が勢揃い。
(※筆者が訪問した時点での情報です)

外食産業もますます多国籍化しているなかで、和食を思いっきり堪能したいという方にはぴったりの、レアなお店だなと感じました。和食でちょっとおしゃれなお店を会食で使いたいなというときにもおすすめです。用意された数々のうまみアイテムを、いかに、どのくらい使って食を楽しむのか、ここにも個人差があらわれてきて、会話のネタになるのではないでしょうか。

都内の方は機会があったらぜひ足を運んでみてくださいね。
次回はReproキッチンスタッフが、遠くのうまみスポット、しかも「うまみ×ツーリズム」といった、新鮮な体験をご紹介します!

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