ReproのちょっとしたTipsと注意点その1

ユーザーさんからの問い合わせや「それ、知らなかった」という声を参考に、Reproを使っている上で、知っていると便利なTipsと注意点を五月雨式にちょっとまとめてみました。これから思いつく?たびにちょこちょこ掲載していこうかと思います。

Q.調理中にボタンパネルのあたりに煮汁を吹きこぼしてしまったらどうすればよいの?

そのまま拭いてしまい、ストップボタンを触ったりすると、調理が終了してしまうことも。そんな時のために「ボタンロック機能」があります。

調理中に電源ボタンを長押しする

調理中にボタンパネル右端にある「電源ボタンを長押し」すると、10秒間だけボタンロックがかかり、ボタンを触っても操作できなくなり、拭くことができるようになります。

ボタンロック中のディスプレイは10秒間のカウントダウンを表示します

ボタンロック中、コントロール・ディスプレイはボタンロックが終了するまでのカウントダウンを表示します。
10秒経過して元の画面に戻るまでの間に作業を終えてください。
ちなみに調理していない状態での、電源ボタン長押しはスリープモード↔操作モードの切り替えをします。

Q.飲食店ですが、Reproの操作音・アラーム音を営業中は小さくできませんか?

セッティングモード>機器基本設定画面

できます。TOP画面のセッティングモードから、機器基本設定>音量設定を選択してください。

「音量設定」を選択

アップ・ダウンボタンで「音量設定」を選択し、OKボタンをタップしてください。

音量設定画面

工場出荷時にはデフォルトで音量「大」になっていますが、「中」、「小」と変更することができます。ただ「小」にするとかなり音量が小さくなるので、マルチステップの場合など「アラーム音」の聞き逃しにはくれぐれもご注意ください。
また、「ボタンロック機能」も、この「音量設定」も、リリース後に追加された機能ですのです。
最新のプログラムにアップデートしないとご使用になれませんので、「使用できない」もしくは「項目が見当たらない」場合は、最新プログラムへのアップデートをご確認ください。

Q.なぜか火力が強くならず、あと少しのところで保温フェーズに入らない時はどうすれば?

Reproは、目標温度に近づくに連れて火力を弱めオーバーシュートしないように設計されています。このため目標温度が近い2つのステップが連続すると(例えば1つめのステップの目標温度が110℃で2つめのステップの目標温度が120℃などと設定されていると、オーバーシュートしないためにステップ移行時の初期加熱フェーズで自動的に火力を弱めて加熱する場合があります。

Reproの加熱曲線は、フルスロットル→イーズ・アウト

このグラフで分かるようにReproの加熱曲線は、普通は常温から加熱することを前提に、
「フルスロットル」→「イーズ・アウト(徐々に減速)」
になっています。
だから、2つの連続するステップの温度差が小さいと、この「イーズ・アウト部分」で加熱してしまうのです。

調理中にOKボタンを長押しすると強制的に保温フェーズに移行

こうした時は、OKボタンを長押しすると強制的に次のステップ(この例では目標温度=120℃のステップ)の保温フェーズに移行させることができます。
保温フェーズに移行するとReproは数℃の温度差でも即座に加熱修正するよう設計されていますので、火力を強くして、できるだけ早く目標温度に近づけるよう作動します。

Q.一晩冷蔵庫に入れた大量のカレーに外部センサーを刺して、加熱したが、アラーム音が鳴り、勝手に本体センサーに切り替わってしまった。

フェールセーフ機能で外部センサーから本体センサーへ自動的に移行

Reproは、一定時間最大火力で加熱しているにも関わらず、外部センサーが検知している温度が、ある一定以上あがらない場合、外部センサーに何らかの障害が発生しているとみなして、自動的に温度測定を本体センサーに移行するフェールセーフ機能が実装されています。本来は、何らかの理由で外部センサーが鍋から外れたり、煮汁が蒸発しすぎてセンサーの先端が液面上に露出してしまったりした時の安全性を確保するための機能ですが、低温で水量が多いものがなかなか温まらない場合にも、何らかの不具合があると判断してフェールセーフ機能が発動することがあります。

フェールセーフ機能が作動し本体センサーに移行した状態

フェールセーフ機能が作動している場合は、本体センサーが測温している赤いLEDが点灯しています。この場合はセンサー切替ボタンの矢印をタップして外部センサーへ切替えて青色LEDが点灯するようにしてください。

外部センサーへ切り替わると青色LEDが点灯します

ただし、液体の粘性が下がり、ある程度対流が始まる温度(これが50〜60℃)に上がるまでは、この操作をしても、またフェールセーフしてしまう可能性があります。こうした状況はかなり大量の冷たい煮汁や氷水を加熱する場合にも起こることがあります。そうするとこの作業を50℃ぐらいまで、もしくは氷が溶けるまで、繰り返す必要があります。
それはめんどくさいという人には、もう一つ別の方法もあります。

TOPページからレガシーモードを選択

それは外部センサーを作動させながら「レガシーモード」で50℃ぐらいまで加熱してしまうという方法です。レガシーモードは一定温度ではなく、一定火力で加熱する従来のIHコンロと同じように作動するので、フェールセーフなどお構いなしです。

レガシーモードは「火力一定」。だから温度のことは考慮しません

ただ問題は、50℃に到達してもレガシーモードは教えてくれないので、コントロール・ディスプレイで温度をチェックしていないといけません。それを見ながら、「カレーが溶けてきたなあ」と思ったら、1回ストップして、そこからはマルチステップモードやシングルステップモードで温度管理しながら加熱するという方法です。
どっちもメリット・デメリットはありますが決して故障ではないので、落ち着いて対処してください。

Q.突然Reproの電源が切れて立ち上がらなくなった。

最後は、本当の故障に関する注意点です。
これまでの故障で一番多かったのは、この故障です。公式サイトのSUPPORT>修理相談フォームに入力し、工場に返送して修理するしかないのですが、このパターンの故障の最も多い原因は、Reproを壁際にピッタリくっつけて稼働させていた場合です。

Reproは換気・冷却のために壁から10cm以上離して設置ください。

取扱説明書にも上図のように、壁から10cm以上離して設置するように記載されています。Reproは側面から給排気して本体内部を冷却しています。
いわば「空冷」なわけですが、この給排気がうまくできず本体内部の温度が一定以上あがってしまうと、回路に取り付けられた素子が誤作動を起こし「過電流」が流れヒューズが飛んでしまいます。
ヒューズは回路に取り付けられていますので、ヒューズが飛んでしまうと回路ごと交換ということになってしまいますのでくれぐれもご注意ください。

今回は以上ですが、今後も色々なTipsや注意点を取り上げていきますのでよろしくお願いします。

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